蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

坂本美雨『Waving Flags』

Miu Sakamoto "Waving Flags"

Date

2014.03.05

Remarks

Produce

坂本美雨さんのニューアルバム
『Waving Flags』をプロデュースしました。

Miu Sakamoto “Waving Flags”

01. ドア
(作詞:坂本美雨 / 作曲:蓮沼執太)

02. Q & A?
(作詞:坂本美雨 / 作曲:蓮沼執太)

03. ピエロ
(作詞・作曲:成山剛[sleepy.ab])

04. HIRUNO HOSHI
(作詞・作曲:illion [illionカバー曲])

05. welcome to the village!
(作曲:蓮沼執太)

06. VOICE
(作詞:山田亮太 / 作曲:蓮沼執太)

07. =(イコール)
(作詞:坂本美雨、環ROY / 作曲:蓮沼執太)

08. your name is magic word
(作詞:坂本美雨 / 作曲:蓮沼執太)

09. おとぎ話
(作詞・作曲:三浦康嗣 [□□□カバー曲])

10. Waving Flags
(作詞:坂本美雨 / 作曲:蓮沼執太)

11. やくそく
(作詞:坂本美雨 / 作曲:蓮沼執太)

ゲストミュージシャンに、村田シゲ(□□□)、伊藤大地(SAKEROCK)、ゴンドウトモヒコ(pupa)、戸高賢史(ART-SCHOOL)、環ROY、U-zhaan、千葉広樹、三浦千明、小林うてな、三浦康嗣(□□□)、吉野友加(tico moon)、佐藤芳明、木村仁哉が参加。収録曲11曲の中には成山剛(sleepy.ab)が提供した「ピエロ」、illionのカバー「HIRUNO HOSHI」、□□□のカバー「おとぎ話」を収録。マスタリングは益子樹。参加ミュージシャン以外の全曲の楽器演奏、M9以外のアレンジ、ミックスを担当させていただきました。
自身はじめてのプロデュース作品です。この機会をくれた坂本美雨さん、どうもありがとうございました。

以下はプレス用に2月に書いたアルバムへの寄稿です。

Waving Flags へのノート

2013年6月11日の朝、作曲している夢をみて、直ぐ様に寝ぼけ半分でハンディーレコーダーを立ち上げて、鍵盤でメロディと伴奏を録音しました。「夢をみて現実に出来そうな事はまず実行してみる」という自分なりのルールがあるのですが、作曲している夢は生まれて初めてでした。そのお相手が坂本美雨さんでした。その日のうちにメールをして、録れたラフ音源を送っていました。これが今回のアルバムのはじまりですね。ちなみに普段はそういうことするタイプでは全くありません!

僕のアンサンブル『蓮沼執太フィル』のように一緒に演奏しているような音楽の体温、sleepy.ab成山さんによる書き下ろし曲、□□□の曲、illionのカヴァー曲、トータルのサウンド・プロデュースを僕にというアイデアは、美雨さんが当初から持っていたものでした。コンセプトは「おまじない」でした。コンセプトも長い歴史観で捉えると非常に音楽的だと思いました。さて、そんな中、まずは僕はたくさんのミュージシャンを呼んで、全員でアルバムを作り上げていこうかな、と考えました。ベースの村田シゲさんとドラムの伊藤大地さんは美雨さんのライヴでの大事なバンドサポーター。蓮沼フィルからは、ゴンドウトモヒコさん(録音エンジニアも!)、千葉広樹さん、小林うてなさん、環ROYさん、三浦千明さん。タブラのU-zhaanさん。ギターはART-SCHOOLの戸高賢史さんことトディ。クチロロ三浦さんにもドラムを1曲叩いてもらいました。また権藤さんの推薦で佐藤芳明さんのアコーディオン、チューバで木村仁哉さん。アルバム全編にアイリッシュハープで吉野友加さん。ゲスト演奏家が全員で13名。ほぼ同世代で作っています!マスタリングエンジニアは益子樹さん。そして、僕は作曲、その他すべての演奏(数えれば15個楽器を演奏してました)、アレンジ、ミックス、アルバムのサウンド面を全て担当しました。

プロデュースというお仕事には色々な形や手法があります。今回の制作では僕自身がすべてをコントロールする方法では無く、美雨さんのアイデアを基調にしつつ、ゲスト演奏家が経験から持っているアレンジ感覚を大切にして、その都度生まれる様々な意見やアドヴァイスを聞き入れて、共に音楽にしていきました。蓮沼執太フィルのアルバム『時が奏でる|Time plays – and so do we.』と近しいアプローチを取りました。美雨さんとたくさんのミュージシャンとが今!ここで!一緒に音楽を演奏している = 音を出している「全員感覚」を作り上げたいと考えたんです。アルバム制作は、作曲に1ヶ月、録音に1ヶ月、ミックスに1週間、という猛スピードの中で行われました。でも、むしろ短い制作期間をポジティヴに変え、鋭い集中力で駆け抜けてこれたのは、美雨さんが考える音楽への大らかな姿勢だなぁ、と思っています。ぜひ一緒に旗をふりましょう!

蓮沼執太(2014年2月)