蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

3/4 2021

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2021.03.04

バスが好きです。世界中、どこを行っても必ずバスには乗っている気がする。電車ももちろん好きだけど、ある空間に押し込められて移動している感覚があり強制力がある。なので、電車とバス、どちらかというとバスが好き。公共手段を使っての移動は現代ではスタンダードにしたい。そういうわけで午前中に葛西さんのスタジオへ行くのにもバスを利用した。バスの中では意外といろいろなことを考える。僕は「言葉」だったり、「人間の行動」をよく考えている。他者が集まって移動していく空間は僕にとっては非日常でもあり、思いもよらないことが多く感じる。それはポジティヴなこともあれば、イライラしちゃうな、ということもあるけども、興味深いことが多い。今日の移動中は、書いていた「歌詞/詩」をずっと比較しながら、言葉の奥にあるものを作っていた。ナチュールワインを買って、夜はゆっくり過ごす。東京に戻ってから、ナチュールワインを飲むことがとても減ったなぁ、と感じた。行動に制限ができてしまうコロナの影響もあるとは思うけども。

3/3 2021

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2021.03.03

毎日作業。今日も集中して録音作業を。朝から楽曲というよりも、シンセサイザーとプログラミングで音を生成したものをコンポジションするサウンドのアプローチ重要曲に時間をかけていた。わずか20秒なのに6時間ほどかかった。そのあとは、まだ作曲されていない音楽に対して作詞をする、という寄稿の原稿を整理していた。とても面白いプロセスなので、整理するのに時間が結構かかってしまった。その夜も詩の修正を行ったりして、何度も自分が書いた文字と睨めっこをして、引いたり、足したり、引いたりした。作詞はコンポジション、作曲だと感じる。音楽の領域もどんどん拡大している。直に感じることだ。

3/2 2021

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2021.03.02

前日のレコーディングもあって、午前中はゆっくりと過ごす。午後は制作再開。今日もドラマ楽曲の作業を。作り直しの曲、そして新たに作ることになった曲を作っていく。雨が降っていたこともあったが、結構捗ってしまった。集中力が途切れず、よくここまで出来てきたなぁ、と思ってきた。毎日、いろいろな環境でドラマの音楽を確認聴きをしているけど、どこでも良い感じで音楽が生きていて嬉しく思う。

3/1 2021

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2021.03.01

お昼からエンジニアの葛西さんのスタジオでNHKよるドラのレコーディングを。まずは雅楽で使用される和楽器、笙の音無史哉さんと数曲録音を。初対面でしたが、少し話しているだけでいくつか共通するような部分が見えてきて、レコーディングも順調に進む。Tim Heckerの雅楽アルバム2を作品で参加されていて、そこで初めて知って、いつかご一緒したいな、と思っていた。音の響きや質感に新しい感覚を持っていて、音の作り方がとても良い。その後に、イトケンさん、千葉広樹、石塚周太が来てくれて、トリオでの録音、ソロ楽曲などをレコーディング。劇伴には彼らは慣れっこだが、僕は初めてのアプローチなので、いろいろと勉強になる部分が多い。エンジニアの葛西さんからのアドヴァイスも非常に助かる。技術はこうやってどんどんと伝達していって、共有していき、全体の見識が高くなり、どこかで思いもしない刺激的なことが起こったりするんだろと思う。ドラマや映画に同じものがひとつも無いことと一緒に、それに伴う音楽の作り方だって正解もないし、方法もひとつでは無いわけだけど、技術という伝承は活かす場面で必ず輝くものだと思った。仲間と一緒にクリエーションをすることは単純に楽しい。今回は特に自分一人で作り上げる音楽とみんなと作り上げる音楽の両方でやっているから、余計にそう思うんだろうな。