蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

Someone’s public and private / Something’s public and private

Date

2019.05.02

Remarks

one day exhibition

蓮沼執太

Someone’s public and private / Something’s public and private

2019年5月2日 (木) 12:00 – 16:00

Tompkins Square Park (トンプキンズ・スクエア・パーク)
E 10th St, New York, NY 10009

参加費:フリー
協力:NYC Parks ( City of New York Parks & Recreation )
プロジェクト・マネージメント:柴田とし

蓮沼執太の新プロジェクト「Someone’s public and private / Something’s public and private」は、1日限りの展覧会としてニューヨークのイーストビレッジにあるトンプキンズ・スクエア・パークにて開催されます。
トンプキンズ・スクエアの中心に位置するセントラルプラザには、古い大きなニレの木が象徴的に存在します。1966年にクリシュナの指導者プラブバーダが、この木の下でインド以外で初めて屋外のパブリックスペースで打楽器を演奏したチャンティングセッションを行った場ともみなされており、今もなお多くの文化的なイベントがこの地で催されています。

蓮沼は、2018年に開催された「Compositions」 (Pioneer Works)、「 〜  ing」(資生堂ギャラリー)を通して、人と人との関係性、人と人以外の関係性(例えば自然、テクノロジー等)について考察を重ねてきました。
今回は、この様々な関係性が存在するダイバーシティ(多様性)の集合体ともいえるニューヨークにあるセントラルプラザにて「パブリック」と「プライベート」の関係性をより具現的に体験するプロジェクトを展開します。 

今回のタイトルにある「public」と「private」という言葉が指し示すように、蓮沼は人間を取り巻く様々な関係性を探求しつつ、その関係性のあり方をパブリックからプライベートに置換すること、繋がっていくことを、作品を介して試みます。いわゆるホワイトキューブスペースではなく、公園という公共のスペースで作品を展開することを今回選んだのは、こうした試みを考察すると同時に相対的にアプローチできると考えたからです。 また一方で、社会や集団における個の存在を考えるきっかけをも与えてくれます。
公園という場所ゆえ、そこには様々な人、様々な音、様々な関係性が存在します。友人と語らい合う人々、遊んでいる親子、一人で物思いに耽る人、据え置かれたチェステーブルでチェスを行う老若男女、ホームレス、政治的なデモ、大都会の中に潜んで暮らす小動物など実に多種多様です。そこではパブリックとプライベートが並列して共存することも可能なのです。

会場には蓮沼が制作したインストラクションがあり、オーディエンスはその指示をもとに作品に関わり、作品の一部となってゆきます。以前、蓮沼は「音楽は生活の中で生まれ個人から出発して個人へ戻る」という言葉を述べていますが、今回、公園というパブリックな空間で、それぞれがどう関わり、どのようにプライベートなものとして最終的に作品化していくのか是非この場で体験していただける機会となれば幸いです。

Works