蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

1/8 2021

Date

2021.01.08

昨日のシューティングでレコーディングした音を確認しながら聴いていた。6組が参加しており、その中からダンサーのアオイヤマダさんのパフォーマンスをレコーディングしていたのだけど、衣装についていた物が身体の動きによって、どんどんと剥がれていって、最終的にはその剥がれている音に合わさっていくようにパフォーマンスが繰り広げられていった。即興的なものだったけど、ある意味で衣装とセッションをしているような時空間になっていた。録った音の素材だけでそれが今も自分に伝わっている。不思議な感覚。

西洋のクラシックバレエは、歌のない音楽に合わせて踊る。ニューヨーク・シティバレエ団の芸術監督ピーター・マーティンスは、ダンサーの「身体は楽器」という。ダンサーは、音楽を唯一の案内図(map)として、「リズムを見て(watch the rhythm)」踊る。ダンサーは、奏者によって楽譜から引き出された「生きたリズム」を唯一の案内図とし、それに導かれて身体表現をするのである。(リズムからの逃走 著:寺前典子)