蓮沼執太 | Shuta Hasunuma

作曲行為の移行と本質 -メモ-

Date

2014.02.10

2月6日から16日まで中目黒にあるHAPPAで個展『音的→中目黒|soundlike2.5』を開催しています。そして、11日(祝・火)にはKAAT 神奈川芸術劇場ホール にて『作曲:ニューフィル』を開催します。前者は昨年神戸アートビレッジセンターで制作した図形楽譜とその演奏、リアリゼーション、録音した音楽が流れているインスタレーション。後者は4年間続けてきた蓮沼執太フィルの楽曲の演目すべてをスコア化し、照明、音響、衣装、舞台美術のすべての設計図(インストラクション)を記述する試みです。オールスコア化します。

前者の展示では、図形楽譜は歴史を振り返るまでもなく、いわゆる戦前戦後のいわゆる現代音楽の世界で知られている作法ですが、スコアという演奏指示に対して、リアリゼーションの多様性を認めつつも、即興は認めておらず、僕自身が記譜し(シルクスクリーン)、自分で全て演奏、録音して音源にする、というレコーディングの為の音楽です。

後者の公演では、作曲行為というのは五線譜の記譜という古典的手法は踏みつつ、さらにその立ち上がる音楽と環境すべてを記述し残していくという作品です。肝心のフィルメンバーによる演奏は今年に入ってリハーサルも何度か行っていて、コンディション良いです!!

と、ここで、連日の設営、フィルのリハーサル、公演の準備と、日々動きすぎて(さらに毎日寒いし。。。)と、心身ともに弱っていた(自信をなくしていた)ところに、
細馬宏通さんの連続ツイート「音楽における記譜の偏重について」に救われました。これは時事問題への批評になっていると思うのですが、近々で僕が扱っているテーマとシンクロしすぎていたので感銘を受けました。
http://togetter.com/li/627447

この文章と共に、2月11日での『作曲:ニューフィル』の会場で配布される、佐々木敦さんからのニューフィルへの寄稿文も合わせて読んで頂くと、自分の考えがいくつもの批評によって、さらに整理されていくことが俯瞰的にも内側からも伝わってきています。

展示はナディッフ ギャラリーでも行っています!『無焦点|unfocussed』2/6 – 3/30 まで開催しています。
こちらはまた今度長めの文章を書こうと思いますが、個人の考えとしては、相変わらず常の更新を忘れないアプローチをしている感じになっているはずです。是非ご来場くださいね!
作品集も2月中旬に発表出来る予定です。良い出来映えです!こちらも追ってアナウンスします。

蓮沼執太展『音的→中目黒|soundlike2.5』@HAPPA(中目黒)
2/6 – 2/16
http://www.shutahasunuma.com/activity/2735/

蓮沼執太『無焦点|unfocussed』@ナディッフ ギャラリー(恵比寿)
2/6 – 3/30
http://www.nadiff.com/gallery/hasunumashuta.html

蓮沼執太『作曲:ニューフィル』@KAAT 神奈川芸術劇場ホール
2/11 open16:30 start17:00
http://www.shutahasunuma.com/performance/2697/